葬儀の間
知らない親戚ばかりで
居心地が悪く
特にすることもなく
タクミ君の後ろをついて回る予定が
たくみ君は色んな親戚に
久しぶり、元気か?
最近どうしていた?
と質問ぜめの相手で忙しいそうで
私たちの事をきかれても
答えられない事ばかりだから
あまり近くにいないようにした
親戚連中や
近所の人は
絶縁中の娘が現れただけで
格好の噂のネタなのに
孫や孫の嫁まできたのだ
暇な親戚たちは
明らかに興味津々で
質問されても適当に
ニコニコ笑って
当たり障りのない事しか言わない
新参者の私より
義母と旦那に質問が集中する
私は出来るだけ人目につかないように
過ごす事だけに集中した
葬儀が終わり
火葬場に移動となった時に
義理母に呼ばれて
「ルイさんは火葬場はいいから
先に私の実家に行って
お客様を迎える準備お願いね」
とサラッと言われ
日本語で支持されたはずなのに
何も理解出来ず
「え?
どう言う事ですか?
お母さんの実家で
何をすればいいですか?」
と聞き返したら
急な祖母の死と
色んなことが重なり
葬儀で気が立っている姑に
「あのね
近所の方がお線香上げにいらっしゃるから
その方にお茶を用意したり、挨拶したり
ご実家でした事ない?
この後、親戚の方も一度家に来るから
その支度をしておいて」
と早口で捲し立てられたけど
都会育ちの私しは
親密な近所付き合いなどなく
近所の方がお線香上げに来るなんて
想像すらしていない
「はぁー、、、
あ、はい。」
と気のない返事をすると
明らかに呆れた顔をした姑が
義理姉を呼んで
「ルイさん、何もわからないらしいから
あなたも火葬場はいいから準備に
回ってくれる?」
と義理姉に私のお守りを言い放ち
スタスタと消えていった
「ルイちゃんごめんね
母悪気はないのよ
知らない家で準備とか困るよね💦」
よかった
やっと日本語が通じる人に
出会えた、、、
すでに疲労困憊で一刻も早く
自宅に帰り暖かい布団で眠りたいな・・・
と罰当たりな事をぼんやり考えたから
私はこの後
罰があたったのかもしれない