マンション

ルイちゃん。
ルイちゃん。

とタイガの声で
目が覚め

気がついたらベッドに
裸で横になってた

「よかった

 気がついた?
 救急車呼ぼうかと思って
 焦った

 ほら。水飲んで」

と私を起こして

口移しで
水を無理矢理のませる

「美味しい

 もっと」

とタイガの首に手を伸ばし

おかわりをせがんだら

「もうこっちにはないよ」

とペットボトルで
飲ませてくれた

沢山水分をとると
少し落ち着いてきて

「ごめん

 私、タイガに会う前に
 ワイン沢山飲んでて

 そこからお風呂行ったから
 酔いが急に回っちゃった」

「俺の方こそごめん

 お酒飲んでそうだなー
 とは気がついてたんだけど
 調子乗りすぎた

 気持ち悪くない?
 
 今日は
 このままココに泊まる?」

「うううん

 家に、帰りたいから

 タクシー呼んでくれる?

 急に呼び出したのに
 なんかごめんね」

とタイガにタクシーを呼んでもらい

バイバイ👋しようとしたら

タイガが一緒にタクシーへ乗り込んできた

「心配だから送る」

と私の、肩を抱き寄せ

「もたれかかっていいよ

 着いたら起こすから寝てな」

とタイガの言葉に甘えて

タクシー運転手さんに

○○駅近くの○○まで

行き先をつげて

タイガの肩でウトウトしながら
マンション前までいく

「ルイちゃん着いたよ」

タイガの声で気がつき

タクシーから降りると
まだ目が周り

足元がフラフラした

タイガが慌ててタクシーから降りてきて

「部屋どこ?

 
 部屋まで送るよ」

「悪いよ

 タイガこのタクシーで
 帰って」

とお金を渡そうとしたら

タイガがタクシー運転手さんに
ここで降りると伝えたようで

タクシーは行った後だった。

マンションを教えるのを

少し迷ったけど

私がお金を払わない限り現れない男だし

酔った頭で思考力は低下して

視界がぐるぐるまわり
1人で部屋に辿り着けるかのほうご
不安だ

「ごめん

 あのマンションの503」

マンションのエントランスで

鍵をあけ

一回のセキュリティをあけてもらい

部屋の中まで連れてきてもらい
ベッドへ横に運ばれる

「ごめんね

 お金払わないと

 財布から
 悪いけど延長ぶん抜いていってくれる?

 鍵はオートロックだから
 閉めなくて大丈夫だから」

「わかったから

 ルイはもう寝た方がいいよ」

私が眠るまで

布団の上から優しく
トントンしてくれ

知らない間に
眠ってしまった

 

スマホのアラームが遠くから聞こえて

慌てて飛び起き
時間を確認したら

7時をすぎていた

「やばい

 遅刻する」

慌てて準備しながら

昨日のことを思い出し

財布の中身を確認した

「タイガ、、、

 お金持っていかなかったんだ

 タクシー代私が払ったっけ?

 
 どうしよ

 記憶が曖昧すぎる」

記憶も曖昧だし
気になる事は沢山あったけど

とりあえず今は遅刻しないようにするのが
最重要任務

部屋を飛び出し

猛ダッシュで駅に向かい

出勤する