待ち合わせ場所から近いところで
旦那が予約しておいてくれた
カジュアルなイタリアンレストランへ行き
旦那
「ルイちゃん今日飲むよね?
赤でいい?」
私
「喉渇いたから
とりあえず冷えた白ワイン飲みたいかも」
旦那
「オッケー
すみません」
と
店員さんをよび
「白ワインボトルでこれと
アンティパストから
マグロとオレンジのサラダと
白いんげん豆とスモークサーモンのクロケット
あとは
ピリ辛アンチョビのブルスケッタと
チーズの盛り合わせをお願いします」
ワインに合いそうな
前菜を適当にたくみ君が頼む
たくみ君が頼んだメニューが
どれも私好みで
一緒に毎日食卓を囲んでいただけあるな
と関心する
ワインと前菜が運ばれてきて
ワインで乾杯する
旦那
「お疲れ様
ルイちゃん少し痩せた?
きちんと食べてる?」
「夕飯は仕事帰りにコンビニで
買っちゃってるかも
でもお昼は社員食堂あるから
栄養面は大丈夫だと思う
たくみ君は?」
「俺も似たような感じかな
相変わらず仕事も忙しいから
帰って作ることはないかな」
「仕事忙しいんだ
あのね、私課長から昇給試験受けないか?
って言われたんだけど
どう思う?」
もし良好な関係が戻って
別居が解消された時
今まで私が仕事量を調整してたけど
昇給すれば
家事分担が今まで通りという訳にはいかないので
旦那に相談してみる
「え?すごいね
絶対チャレンジした方がいいよ
やっぱり評価されたら
仕事にやり甲斐でるし
お給料も上がるしね」
「うん。
でも私が忙しくなったら
また一緒に暮らす事になった時
今までみたいにはいかないよ?」
と言うと
この話をしたくないのか
「まだ別々に暮らし始めて
そんなにたってないから
今後の事はその時がきたら
話し合お」
と話を打ち切られた
あれ?
別居する時に
離婚はしたくない
と言ったのはタクミくんだし
離婚しない為に
頭を冷やし
少し離れて暮らしてみて
気持ちが落ち着いたら
すぐに帰ってきて欲しい
と言われていたし
タクミ君からマンションの鍵は
まだ預かったままなのに
なんだか突き放された気がした
旦那が時計をみて
「そろそろ行く?」
と言い驚いた
久しぶりだし
話したい事が色々あったのに
「え?もう?
まだ早いし
私のマンションでもみにくる?」
と誘ってみたら
「今日はやめとくよ
少し体調悪いから
帰ってゆっくりするわ」
体調悪かったの?
元気そうにみえるけど、、、
「体調悪いの?
1人で大丈夫?
マンションに行こうか?」
と聞くとタクミ君は
慌てた様子で
「大丈夫。大丈夫。
仕事で疲れ気味なだけ
寝ればなおるから」
と言いタクミ君は
そそくさと帰って行った
なんだか呆気にとられ
時計をみるとまだ早い時間で
「1人でもう一軒行くのもな、、、」
とスマホをポチポチしながら
誰か飲みに行く相手
と友達のLINEをみたけど
友達に会えば近況を聞かれるだろうし
別居した事を話すのも今はなんだか嫌で
やめた
私の事あまり知らない相手の方が気楽かも
と
タイガなんか楽しかったし
気を使わなくてよかったから
呼ぼうかな。
とタイガへ連絡する
すると
すぐに行きます!
と30分もたたずに
飛んできた
遠目でもすぐわかる
金髪にピアス
タイガ
「もう呼んでくれないって思ってたから
連絡くれてめちゃくちゃ嬉しい」
とあった瞬間子犬みたいにはしゃいで
ハグしてきた
私
「ちょっ
外だから💦」
と少し制したら
「大丈夫
この時間なんて酔っ払いばっかで
誰も俺たちの事なんて
みてないよ」
と私の手を繋いで歩き出した
歯の浮きそうな台詞も
男らしいハグも
迷わず繋いでくれる手も
今日会った旦那に
心の底では期待していたのかもしれない
でも旦那に
自分から別居したいと言い出し
今更素直に寂しいと
甘えることなんてできない。
けど
タイガへ対価を払い得ることができる
疑似恋愛は
この関係に
責任がないのだと思うと
不思議と素直に身を任せられた
タイガは迷うことなく私の手を引いて
ラブホテルへ入る