
セラピストと待ち合わせの仕方がわからなかったので、セラピストに、お任せにした。
指定された場所は、ラブホテルが沢山ある事で有名な最寄駅だった。
待ち合わせの仕方は色々あるらしく、女性がホテルにセラピストを呼んでもいいし、デートを楽しんで緊張を和らげた後に2人でホテルへ仲良く行ってもよいらしい。
私は、あれこれ考えるのが面倒でセラピストにお任せにした。
緊張して待つのが嫌だったので待ち合わせピッタリの時刻に行き、人通りが多いので見つけられるか不安だったが意外とすんなりお互いを認識できた。
セラピストの顔はホームページでは一部モザイクだったので、この時はじめて全貌がわかった。
想像の1割減?ぐらいだが、イケメンよりだと思った。
「ルイちゃん、はじめまして。
沢山DMしたから初めての感じしないね。」
「手、つないでいい?」
と、流れるように自然に手を繋いできた。
「すぐにルイちゃんわかったよ。
もっとクールな感じかと思ってたけど、可愛い感じの人だったんだねー。」
セラピスト恐るべし。
私は、容姿は中の中で、わざわざ可愛いと褒めるほどの容姿ではない。
たぶんテンプレのように色々な言葉の引き出しがあるようだ。
コンビニで飲み物を買い、セラピストが決めてくれたホテルへ向かった。
ホテルの部屋に着くまでエレベーターで2人っきりになったとたんキスをしようとしてきて、驚いた。
驚いて、手を口に当てて
「くっついちゃうけど」と牽制した。
「くっつけようとしたんだけど」と正面から見つめられ、セラピストがその手を握りそのままキスをした。
やばい。
ドキドキしてきた。